三保谷硝子店 [ガラス] × ヨンギュウ・ユー
三保谷硝子店 [ガラス] × ヨンギュウ・ユー
三保谷硝子店 [ガラス] × ヨンギュウ・ユー

JC04 三保谷硝子店 [ガラス] × ヨンギュウ・ユー

R&D 倉本 仁

ガラスが浮く!?新しい表現の可能性。

デザインに特化した職人集団として名高い三保谷硝子店。代表を務める三保谷友彦は、1960年代末から、インテリアデザイン、プロダクトデザインの分野で優れた作品を発表し続けたデザイナー、倉俣史朗の仕事に多数携わったことで、既成概念を超えた、まだ誰も見たことのないような表現を、ガラス製造、加工技術を駆使して形づくっていくことが自分たちの役割と考えるようになった。
デザイナーのヨンギュウ・ユーは、IT企業とのコラボレーション経験により、最新のテクノロジーについての知識が豊富だ。それらを自由自在に扱いながら、簡潔な美しさに落とし込むことに長けているデザイナーとして、出身の韓国のみならず、アメリカや日本においても高い評価を得ているプロダクトデザイナーである。
ユーは「新しいことに果敢にチャレンジする三保谷の姿勢に、日本の職人魂を見た」と、初めて会った時の印象を話す。
デザインの決定に至るまでのあいだ、三保谷はユーに対し「三保谷硝子店の経験を超える発想の提案をしてほしい」と、自らが信じる崇高なものづくり精神を貫いた。
幾度かのリサーチとデザイン提案を繰り返しながら、最終的にユーは「最も伝統的なものと最も未来的なものの融合」というコンセプトを提示。最終プランとして「浮くガラス照明」を製作することが決定。
難易度が高ければ高いほど燃える三保谷の職人魂とユーのシンプリシティが結合し、斬新さを備えながらも、ガラスの特性であるはかなく淡い幽玄の美と、張りつめたような緊張感を絶妙に併せ持つプロダクトが実現した。
ガラスの可能性をテクノロジーで引き出し、未知の域へと踏み込むことに達成した。

デザインに特化した職人集団として名高い三保谷硝子店。

プロセス1

さまざまなサンプルが並ぶ。

プロセス2

三保谷硝子店のポートフォリオを見るユー。

プロセス3

「Luminous Chair 2004」に座る。

プロセス4

倉俣史朗によってデザインされた「Luminous Chair」を、2004年、ガラスに置き換えて製作。

プロセス5

三保谷から硝子の説明を受けるユー。

プロセス6

磁力で浮く仕組みを実験中。

プロセス7

三保谷硝子店Mihoya Glass

1909年現・東京西麻布に火屋(ほや:ランプやガス灯のシェード)と窓ガラスを扱う店として創業。3代目である三保谷友彦は、60年代にインテリア関係のガラスへと移行し、ホテルやレストランなどの空間に使うガラス製品全般を扱うようになる。69年新宿高野の空間に携わったことをきっかけに、数々の倉俣史朗作品を担当。現在まで、ガラスデザインの極みに挑戦し続けている。

ヨンギュウ・ユーYeongkyu Yoo

1971年韓国生まれ。済州大学卒業後、97年サムスン・エレクトロニクスに入社。その後、モトローラー、アイリバー、ナイキUSAなどを経て、2008年から2年半、延世大学にて教鞭を執る。10年自身のスタジオ、CLOUDANDOCOをソウルに設立。12年2月からは、マイクロソフトの主任インダストリアルデザイナーとして活躍している。iFデザイン賞、IDEA金賞などを受賞。

R&D 倉本 仁Jin Kuramoto

デザイナー、1976年、兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学を卒業後、家電メーカーに入社。インハウス・デザイナーとして務めたのち、2008年、JIN KURAMOTO STUDIOを設立。現在は、日本と中国に拠点を持ち、家電製品や家具、ホームファニシングなど多様なプロダクトのデザイン、品開発を手掛けている。iF Design賞など受賞多数。

三保谷硝子店
三保谷硝子店
ヨンギュウ・ユー
ヨンギュウ・ユー
R&D 倉本 仁
R&D 倉本 仁