西海陶器[陶磁器]×バーバー・オズガビー
西海陶器[陶磁器]×バーバー・オズガビー
西海陶器[陶磁器]×バーバー・オズガビー

JC15 西海陶器[陶磁器]×バーバー・オズガビー

R&D 倉本 仁

柔らかな光で表現する白磁の“白”と“透明感”

長崎県のほぼ中央に位置する、波佐見町は焼き物の産地として知られる。歴史は400年以上前に遡る。1599年、大村藩(領地:現在の長崎県彼杵地方が中心)の指導により、波佐見町に3つの登り窯が築かれ、「波佐見焼」は始まった。当初は「青磁」の産地であったが、17世紀半ばから18世紀はじめに磁器の生産を開始。江戸時代、生活者には手が届かない存在であった磁器だが、波佐見では 「くらわんか碗」や「三股徳利」などといった厚手で素朴なデザインの日用の食器を生産し、多くの人々の生活に磁器が広く行き渡った。現在では、一般家庭で使われる日用食器の約13%が波佐見で作られている。

JCでは400年以上もの間、人々の日常生活に寄り添ってきた視点と取組み、白磁の美しさという波佐見焼の文化に着目。バーバー&オズガビーと共に、新しい可能性を探ることになった。さっそくエドワード・バーバーが来日し、波佐見を訪れた。「小さな工場が連なり、町がひとつになって産業を支えている姿が素晴らしい。また、技術力の高さ、正確さや丁寧さは日本ならでは」とバーバー。

入念なリサーチを重ねた上で、バーバー&オズガビーが出した答えは「照明」であった。円柱にヘルメットをかぶせたような、非常にシンプルで愛らしいフォルムは光を点すと柔らかい光をたたえる。白磁の「白」の美しさと透ける特性を存分に活かした照明。日用品の親しみやすさを持ちつつ、調度品として心も豊かにする、新しい磁器が誕生した。

プロセス1
プロセス2
プロセス3
プロセス4
プロセス5
プロセス6
プロセス7

西海陶器Saikai Toki

1946年創業。現在は九州肥前地区(波佐見・有田など)の陶磁器製品の元卸販売、加工業務、アジアや欧米との輸出入業務を行う。また、波佐見地区を活性化させる事業活動として、築80年の製陶所跡地を活用した日用品雑貨およびインテリア用品のショップやギャラリーなどを展開。国内外の生活者へ陶磁器を通した質の高い時間の提供を行う。

バーバー・オズガビーBarber Osgerby

エドワード・バーバーとジェイ・オズガビーによるデザインスタジオ。1996年、ロンドンの芸術とデザインの大学院大学 「ロイヤル・カレッジ・オブ・アート」で建築を学んだのちに設立。ヴィトラから発表したチェア 『ティップ・トン』(2011)、2012年のロンドン・オリンピックのトーチ、ロンドンの地下鉄開通150周年記念硬貨等活動は多岐に渡る。

R&D 倉本 仁Jin Kuramoto

デザイナー、1976年、兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学を卒業後、家電メーカーに入社。インハウス・デザイナーとして務めたのち、2008年、JIN KURAMOTO STUDIOを設立。現在は、日本と中国に拠点を持ち、家電製品や家具、ホームファニシングなど多様なプロダクトのデザイン、品開発を手掛けている。iF Design賞など受賞多数。

西海陶器
西海陶器
バーバー・オズガビー
バーバー・オズガビー
R&D 倉本 仁
R&D 倉本 仁