タケヤリ [帆布] × フェイ・トゥーグッド
タケヤリ [帆布] × フェイ・トゥーグッド
タケヤリ [帆布] × フェイ・トゥーグッド

JC21 タケヤリ [帆布] × フェイ・トゥーグッド

R&D 倉本 仁

“ABCD”

素材のチカラが生きる
構造と機能と佇まいの一体感

中世から江戸時代にかけて綿花の栽培が盛んだったため繊維業・紡績業が発達した岡山県倉敷市は、現在全国の帆布の約70%を生産する一大産地だ。帆布とは、撚り合せた糸を平織りにした地厚の布で、耐久性と通気性に優れているため、船の帆やテント、学生鞄など広く使われてきた。

倉敷の帆布は高い糸撚り技術による糸の品質の高さと、丁寧な作業と織機の改良による織物の耳(セルヴィッジ)が均一であるのが特徴。さらに、現存する数が少ないベルギー製のシャトル織機を扱うタケヤリでは、他では織ることのできない極厚の帆布も織り上げる。

今までにないかたちで、現代の生活の中に帆布を生かせるプロダクトをつくり出そうと、帆布の素材力と向き合ったフェイ・トゥーグッドの提案は、ソファとクッションの中間のような存在のインテリアプロダクト。極厚で高品質でありながら、手が紡いだぬくもりと時間とともに現れる風合いをもち、タケヤリが世界に誇る帆布の真骨頂が、構造と機能、佇まいに生きている。

原糸を数本を合わせて(合糸)、糸に撚りをかける(撚糸)。撚りをかけることで強度が増し、耐久性を持つ帆布の元となる。

プロセス1

紙の芯に糸が巻きつけられたものは、その形状から「チーズ」と呼ばれる。

プロセス2

タテ糸を織機にかけられるように、整える作業(製経)。1200〜2000本をビームとよばれるロールに巻き取る。

プロセス3

ベルギー産のシャトル織機「ピカノール」。世界でも現存台数が少なく、タケヤリでは1958年に導入して以来約60年間、修理しながら使い続けている。

プロセス4

織りあがった生地をキズや汚れがないか
厳しい検査基準のもとチェックする。ここでみつかったキズや汚れは熟練の技術で修繕される。

プロセス5

「セルヴィッジ」と呼ばれる美しく整った織物の両端は倉敷帆布の品質の証。

プロセス6

工場を案内するタケヤリの武鑓会長と、フェイ・トゥーグッドのスタジオでディレクターを務めるヤン・ローズ(右)とR&Dの倉本仁氏。

プロセス7

タケヤリTAKEYARI

1888年創業の帆布の老舗メーカー。1950年代に導入したベルギー製シャトル織機から最新の高速エアージェット織機まで新旧の織機を生かして、産業用品から生活用品にわたって使われる高品質な帆布づくりを行う。

フェイ・トゥーグッドFaye Toogood

英国人デザイナー。素材と手法への実験的なアプローチと、国内の職人や小規模な工場によるハンドメイドで製作することにこだわる家具やオブジェには物質的な印象とともに異彩を放つ。

タケヤリ
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フェイ・トゥーグッド
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